犬も風邪をひくの?

愛犬が咳をしていると、風邪ひいたの?と心配になってしまったり、そもそも犬って風邪ひくの?と疑問に思う方も多いはず。
実は、犬にも咳やくしゃみといった風邪のような症状が出るのですが、正確には風邪ではなく「ケンネルコフ(犬伝染性気管支炎)」と呼ばれる病気です。
今回は、このケンネルコフの症状や予防法、対処法についてご紹介します。愛犬が風邪を引いたかも!愛犬が風邪(ケンネルコフ)をひかないように予防したい!と思っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
犬の風邪(ケンネルコフ)の症状
軽度であれば「咳・くしゃみ」だけ
犬の風邪であるケンネルコフの初期症状は「咳・くしゃみ」といった人間の風邪と似たような症状が出ます。ケホケホとした空咳が出て、運動すると少し悪化する場合も。
重症化しなければ食欲もあり、元気でいつものように動き回れます。数日で咳が治まることが多く、軽度であればそこまで心配はいりませんが、念のために動物病院で診てもらうのがおすすめです。
重症化すると「食欲低下・発熱・嘔吐・鼻水」
免疫力が弱くケンネルコフが重症化すると、食欲が低下して元気が無くなったり、発熱、鼻水、目やに、咳の悪化、咳の悪化による嘔吐などの症状が見られるようになります。ここまで悪化すると動物病院での治療や投薬が必須です。
特に、子犬や高齢犬、病気にかかっている犬は免疫力が低いのでケンネルコフにかかりやすく、悪化しやすいので注意してくださいね。また、ケンネルコフが悪化すると肺炎などの合併症を引き起こす可能性が高くなります。
犬の風邪(ケンネルコフ)をワクチンで予防できる?

ワクチンである程度は予防ができる
年に1回、動物病院でワクチンを打ってもらえばある程度は予防できます。しかし、ケンネルコフの原因となるウイルスは種類が多く、ワクチンで全てのウイルスから予防することはできません。
ワクチン接種を受けていてもケンネルコフに感染してしまう可能性があるので、ワクチンを打ったからといって油断しないようにしましょう。
ケンネルコフの原因となる主なウイルスから体を守れるワクチンを接種できる動物病院は多いです。心配であれば、一度かかりつけの動物病院で相談してみると、適切なワクチンや予防方法を教えてくれますよ。
衛生的な環境で過ごすことも大切
ケンネルコフの予防方法は、ワクチン以外にも日常生活の中で意識できることはたくさんあります。
犬が生活する部屋やケージ内を清潔に保ち、雑菌が増えないように気を付けたり、野良犬などケンネルコフに感染している(感染している可能性のある)犬と接触させないようにケアするだけでも感染率が低くなります。
また、犬の免疫力を高めるために体に良いドッグフードや食事を与えたり、ストレスをかけすぎないように工夫することも大切です。衛生的な生活環境を保てると、愛犬も健康的に過ごすことができますよ。


犬の風邪(ケンネルコフ)の対処法
動物病院で治療してもらう
愛犬が咳やくしゃみをするようになり、ケンネルコフかな?と思ったら動物病院で診てもらうのが1番安心です。治療が遅くなって悪化したり、他の犬に感染してしまわないよう早めに完治させてくださいね。
動物病院での治療法は病院によって異なりますが、医薬品(飲み薬)の投与が一般的です。必要に応じて、フードなどの食事療法や生活環境の改善の指導も行います。
多頭飼育の場合は隔離する
ケンネルコフは犬から犬への感染力が強くうつりやすいので、同じ室内で生活しているとあっという間に感染が拡大してしまいます。そのため、多頭飼育している方はケンネルコフに感染した犬を隔離してください。
また、ペットショップやペットホテル、ドッグラン、ブリーダーの犬舎など犬が多く集まる場所でも感染しやすいので注意が必要です。ドッグランではワクチン接種済み証明書の提示を必須としているところもあります。ワクチン未接種で感染症のリスクが高い犬が入れないドッグランであれば、愛犬が感染するリスクも低いので安心して遊ばせてあげられますよ。
異常を感じたらすぐに動物病院へ

ケンネルコフは初期症状が軽いので、あまり気にしない飼い主さんも多いです。免疫力が高く元気な犬であれば悪化せずに良くなりますが、免疫力の低い犬だと悪化しやすく、最悪の場合は肺炎になって命を落としてしまうことも。
最近ではネットで予防用品や風邪薬のパインスターなどが用意に手に入りますが、素人判断せずまずはプロに見てもらいましょう。
うちの子は大丈夫だろうと甘く見ずに、いつもと違うなと感じたら早めに動物病院へ連れて行ってあげてくださいね。早めの行動が愛犬の健康と幸せに繋がりますよ!
ケンネルコフについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
