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犬の呼吸器疾患「ケンネルコフ」とは?原因・症状・対処法も

目次

ケンネルコフってどんな病気?

犬を飼っている方なら聞いたことがある方も多い「ケンネルコフ」。ケンネルコフとは「伝染性気管支炎」という病気で、犬の風邪とも呼ばれています。

今回は、ケンネルコフって聞いたことあるけどどんな病気なの?という方のために、ケンネルコフの感染原因や症状、治療法についてご紹介します。

愛犬が病気にならないよう、しっかり予防・治療してあげてくださいね。

ケンネルコフの原因

主にウイルス感染が原因で発症する

ケンネルコフは、ウイルスや細菌感染が原因です。ケンネルコフを発症するウイルスは多数あり、それらのウイルスに単独または複数感染することでケンネルコフを発症します。

ケンネルコフのウイルスを持った犬の咳やくしゃみ、唾液、鼻水などから飛沫感染することが多く、ペットショップやドッグランなど犬が多く集まる場所では集団感染しやすいです。

気管支敗血症菌が発病原因になることも

ケンネルコフの代表的な原因菌に「気管支敗血症菌(ボルデテラ菌)」があります。気管支敗血症菌が体内に入ると2~14日で咳や鼻水などの症状が出始め、重症化すると肺炎を併発することも。

気管支敗血症菌のほかにも、犬アデノウイルス2型や犬パラインフルエンザウイルスなどの細菌やウイルスがケンネルコフの原因菌となり、複数感染するケースも多く見られています。

乾燥する冬に感染しやすい

人間の風邪と同じで、空気が乾燥する冬は犬もケンネルコフにかかりやすくなります。冬はなるべく犬が多く集まる場所へ連れて行かず、咳や鼻水などの症状が出ている犬との接触を避けると安心です。

ケンネルコフの症状

人間の風邪と似た症状が出る

ケンネルコフの主な症状は、

・咳

・くしゃみ

・鼻水

・発熱

・食欲不振

です。

特に乾いたような咳をするのが特徴で、咳が頻繁に起こることで嘔吐を引き起こすこともあります。「ケホケホ」「ガーガー」「ゲェーゲェー」といった咳を繰り返すようならケンネルコフの可能性が高くなります。咳だけでなく、膿のような鼻水や高熱が出るようになったら悪化し始めている証拠なので早めに診察してもらってください。

ケンネルコフは人間の風邪ととてもよく似た症状なので、「犬の風邪」とも呼ばれています。ケンネルコフのみの単独感染で、軽度であれば2週間ほどで回復するのでそこまで心配はいりません。しかし、重症化すると回復までに時間がかかったり、犬の体にかなり負担をかけてしまうことになるので早めの治療が大切です。

人間にうつることは無い

犬の風邪と言われていることから、人間にもうつるのではないかと心配される飼い主もいます。しかし、人間の風邪と症状が似ているだけでウイルスの種類は全く違うので感染の心配はいりません。

逆に、人間の風邪が愛犬にうつる心配も無いので安心してくださいね。

悪化すると肺炎や気管支炎などの合併症を引き起こす

ケンネルコフは免疫力の高い犬であれば軽度で済むことが多いですが、子犬や高齢犬など免疫力の低い犬は比較的重症化しやすく、肺炎や気管支炎などの合併症を引き起こしやすいです。特に複数のウイルスに感染していると合併症を引き起こしやすくなります。

ケンネルコフは自然治癒することも多いと言われていますが、合併症を引き起こすと自然治癒は難しいので動物病院での治療が必要です。最悪の場合、死に至ることもあるのでケンネルコフを甘く見てはいけません。

潜伏期間は1週間から10日ほど

ケンネルコフの潜伏期間は1週間から10日ほどと言われています。初期症状は乾いた咳やくしゃみから始まり、だんだんと鼻水を垂らしたり微熱が出るようになってきます。

また、ペットショップやブリーダーでケンネルコフに感染した子犬を購入し、1週間ほどの潜伏期間を経て自宅で発症したというケースも。「購入時には症状が無かったけど、実はケンネルコフに感染していた」という場合、販売元に相談すれば治療費を負担してくれることもあるので、一度問い合わせてみることをおすすめします。

ケンネルコフの治療法

投薬と注射のみで治療できる

ケンネルコフのウイルスを排除する治療薬は無いため、軽症の場合は自然治癒を待つことも多いです。症状が強く出ていれば、咳や発熱などの症状を和らげる薬を投与します。嘔吐や食欲不振によって脱水、栄養失調を引き起こしている場合は点滴で補うことも。

約1週間の投薬で回復する犬も多いですが、子犬など免疫力が弱い場合は免疫力を高める注射を打ちます。合併症が無ければ投薬と注射の治療のみです。

また、内服薬以外にもネブライザーという霧状の液体薬を鼻や口から吸入する治療法も行われることがあります。

合併症がある場合は治療に時間がかかる

肺炎や気管支炎などの合併症がある場合、ケンネルコフと合わせて合併症の治療も行わなければいけないので治療に時間がかかります。肺炎は悪化すると死に至る可能性が高い病気なので早めの治療が必要です。

ワクチン接種で予防する

ケンネルコフの原因となるウイルスは数が多いため、すべてのウイルス感染をワクチン接種で予防することができないのが現状です。しかし、ケンネルコフの主な原因となっている「犬ジステンパーウイルス・犬アデノウイルス2型・犬パラインフルエンザウイルス」を混合ワクチンで予防することができます。

これらのウイルス感染を予防するだけでもケンネルコフ感染の可能性を下げることができるので、毎年ワクチン接種することをおすすめします。

とはいえ、ワクチンで予防できないウイルスも存在するので、ワクチンを接種したからといって100%ケンネルコフを予防できるわけではありません。万が一感染してしまったら、「悪化する前に動物病院で治療を開始する」ことが大切だと覚えておいてくださいね。症状が軽いから大丈夫だと勝手な判断をしないように注意してください。免疫力の低い犬だとすぐに重症化してしまいますよ。

感染した犬を隔離する

ケンネルコフは感染力が高いので、多頭飼育しているとあっという間に感染が広がってしまいます。咳やくしゃみなどの症状があらわれたら、他の犬と接触できないよう隔離し、食器やおもちゃなども別のものを用意してください。

直接感染した犬と接触していなくても、感染した犬の唾液や鼻水が飼い主の手に付着し、そのまま他の犬に触れて感染してしまうこともあります。こまめに手を洗い、食器やおもちゃは殺菌消毒して清潔に保ってくださいね。

また、散歩やドッグランなど他の犬と接触する可能性のある場所へ行く場合は獣医師の判断に従います。他の犬に感染する可能性のあるうちは自宅で安静に過ごすのがベターです。

愛犬がケンネルコフに感染しないために

犬の風邪と言われるケンネルコフは、ワクチンを接種しても感染してしまう可能性が高い病気であることが分かりました。原因となるウイルスの種類が多いと、飼い主も対策しきれないですよね。

なので、主な原因となるウイルスはワクチンで予防し、予防しきれず感染してしまった場合はすぐに治療を受けて悪化させないことが大切だと思います。

ワクチンで全てのウイルスを予防しきれなくても、ワクチン接種によって感染率を下げたり悪化するのを防ぐ効果も。必ず毎年ワクチン接種をさせてあげることが、愛犬の健康を守ります。

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